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1月 |
新しい年が始まりました。年末から年始にかけて良い天気が続き、ご家族皆様穏やかな新年をお迎えになられたことでしょう。
しかし、世界に目を向けますと、ウクライナでは戦いが続き多くの子ども達が戦争の犠牲になっています。また、ミャンマーでは収束の兆しが全く見えない内戦が続いています。スリランカの経済破綻、トンガやパキスタンの自然災害など、たくさんの人々の尊い命が失われています。
新年にあたり、これらのことに心を止め、思いを巡らせながら、世界中の人々に神様のお恵みが注がれ、一日でも早く平和な世界が訪れますようにご一緒にお祈りいたしましょう。
2月 |
幼稚園に小さな畑を作ってから何年たったでしょう? 20年くらいになるでしょうか。園庭の土は、水はけを考えて、土の下にはセメントと砂利が混ざっているような、えたいの知れない砂?が10cmほど入っています。そして、その上に土がかぶさっているのです。思い返すと、畑を作る時は、そのえたいの知れない砂を掘り出し、畑用の土を入れました。毎年、色々な野菜に挑戦してきました。肥料も入れました。しかし、なかなか育ちません。15年程過ぎ、地面の上で収穫できる、豆類や、ブロッコリー、夏野菜などは、八百屋にも出せるような見事な大きさに育ち始めましたが、地面の下にできるジャガイモや大根や人参など根菜類は、いつまでたってもやせっぽちです。ところが、今年の大根は、育った!育った!見事に育った!(映像はホームページ”園児の様子”をご覧ください)
さて何を作ろうか?煮物にするには、ちょっと少なし、考えに考えて「なます」「味噌汁」葉っぱは、油揚げと一緒に甘辛の炒め物、味噌汁のおだしを取ったこぶは佃煮に変身です。子ども達の仕事は、大根を抜き、バケツの中で洗うこと。洗った大根は、私が園庭の机の上で千切りに刻みます。すると「先生すごい!!」大きな歓声と拍手が沸きあがりました。まるで、大根の千切りを作る姿を、初めて見たかのようです。時代と共に、生活様式が変化している中、子ども達が見ている風景が、私が子どもの頃当たり前に見ていたの風景と変化しているのです。さあ、目の前で作ったものは、どんなお味か“味見“ 「食べてみる」の声に、「食べる、食べる」と集まってきたのは、”味見”の経験をたくさんしてきた、月、星組の子ども達です。花、蕾組の子ども達は、「これ何だ?」といった表情で、「お兄さんお姉さんが食べているから食べてみるか」と、そっと手を出します。すると、「美味しい」「甘い」「おかわり」とニコニコ笑顔に変身です。あっという間に”味見”の行列ができました。お弁当の時間は、心配していた「なます」も含めて全部完食です。「美味しかったよ」と報告に来きてくれる子ども達。
寒い中、畑のキャベツやブロッコリーやお豆も、おひさまを浴びながら少しずつ大きくなってきました。今度は「何を作って食べようか?」子ども達との会話は続きます。
3月 |
「封筒下さい」
「はい。何を入れるの」
毎日、事務所の入り口は、子ども達と三重子先生の会話で賑やかです。木の枝や葉っぱ、貝殻や小石、自分で一生懸命作ったおだんごを大事そうに握りしめやってきます。一人ひとりにとって大切な宝物です。秋は特に忙しい時期です。どんぐりが風に吹かれたくさん落ちた翌日などは大忙しです。電話に出るのも大変です。袋が破けるのではないかと心配するほどの数のどんぐりを拾ってきます。その中でも、子ども達の興味をそそるのは石です。
「形が〇〇に似ている」
「これは〇〇色なんだ」
「この石は宝石」
それぞれ特徴のある石を見つけては、自慢します。わざわざ、私のところまで見せに来る子どももいます。
「あのね、幼稚園には宝石がたくさんあるんだよ」
「宝石箱だね」
何てステキなことばでしょう。
今年も子ども達のキラキラした宝石のような言葉をたくさん聞くことができた1年でした。そして、子ども達こそが宝石の原石です。これから自分自身で磨いてどんな色の宝石になるのでしょう。旅立ちの春です。